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請求・決済管理代行で実現するサブスクリプション企業の生産性

請求・決済管理代行

近年増加している、継続的なサービス利用を前提としたサブスクリプション型のビジネスモデル。その波に乗って自社に取り入れる会社も増えています。しかし、顧客ごとに月単位の請求が発生したり、契約プランの変更が頻繁に起こったりする場合は、請求管理が煩雑になります。これらの業務の負担を軽減するためにはどうしたらよいのでしょうか。

サブスクリプション企業の請求業務の内容とは

サブスクリプションを展開する企業では、請求業務はどのようになっているのでしょうか。サブスクリプションが売り切り型の商品やサービスと決定的に異なるのは、「継続課金」である点です。身近なところでは、携帯電話や光熱費などがあります。サービス運営者はそれぞれの顧客に対して毎月請求処理をする必要があります。料金体系は月額払いが一般的です。
たとえば携帯電話の料金体系は、顧客ニーズに合わせて多様な契約プランがあるため、顧客の契約内容に合わせて請求業務を行う必要があります。
また、ビジネスモデルによっては請求業務の内容がより複雑になります。たとえば事業収益を分配する「レベニューシェア」の場合、契約で決められたシェア率に応じてシェア先に分配する必要があります。

意外と多い? 請求管理の負担

サブスクリプション型サービスの請求管理には、一般的な請求業務と比較して、意外と大きな負担がかかってしまうこともあります。たとえば以下のようなことが考えられます。

料金プランが多様なため、請求金額の計算が大変

サブスクリプション型サービスでは、基本となる料金プランに加えてさまざまなオプションサービスがあります。これにより請求項目が多様になるため、顧客ごとの請求金額の計算は複雑になります。使用している携帯電話の料金を思い浮かべたときに、その内訳を正確に把握している人は少ないでしょう。それくらい、複雑な請求内訳を正確に計算して請求処理をするのは、負荷がかかるのです。サービスによっては初月無料などのキャンペーンを実施することも多く、さらに請求の複雑さが増してしまいます。

契約数が増えると管理コストが大きくなる

サブスクリプション型サービスは、一度商品を購入して終わりではなく、月単位で契約が続きます。つまり、顧客が増えるにつれて管理しなければならない契約数が増えていくことになります。また顧客によっては、半年や1年単位での契約や支払いを希望するケースもあり、サービスの拡大や契約内容の多様化と共に管理コストは肥大化していきます。

1ユーザーに対して毎月請求書の発行が必要

月単位でサービスが継続されていくということは、1人あるいは1つのアカウントに対して毎月請求書の発行が必要になります。年間で見ると契約者数(アカウント数)×12の請求書を発行することになるので、その負担は大きいものになります。サブスクリプション型サービスを展開する場合、この点も踏まえた社内フローを整備しておくことが大切です。

契約内容の変更管理が煩雑

サブスクリプション型でサービス利用を継続していくなかで、同じ顧客でもニーズが変化していくことがあります。プランの変更や、同じプランのなかでも従量課金の場合は毎月請求金額が変動します。サービスの利用状況によって金額が変わっていくわけですが、これを管理していくのも負担がかかります。

請求代行会社が代行する請求管理業務とは?

このように、サブスクリプション型サービスにおいては請求管理業務が非常に煩雑になりますが、この労力を少しでも軽減するために、請求代行会社が展開するサービスを利用するという方法があります。具体的な作業に分けて、請求代行会社による請求管理業務を紹介します。

代金回収作業と回収に伴う確認を代行

まず、代金回収とその確認の代行です。請求書を発行後、必要に応じて催促のうえ請求額を回収し、入金の確認まで行ってくれます。そのうえで、顧客や取引先との請求状況のデータの管理を代行してくれます。

消し込み作業を代行

顧客からの入金後、消し込みの作業が発生します。消し込みは、売掛金として計上されている金額と、実際に振り込まれた金額を照合していくことを指しますが、誤りのないように丁寧に行う分、手間がかかります。請求代行会社は、この入金消し込みという負荷の高い作業を代行してくれます。

支払い業務を代行

請求代行会社は、入金に関連した代行業務だけでなく、支払い側の代行も行っています。これにより、取引先との間に生じる費用の支払いの手間を省くことが可能です。

請求管理を請求代行会社に変更するメリット

従来の売り切り型サービスのように、各契約が継続的ではなく単発のものであれば、請求管理はExcelなど手動でも、ミスなく管理できていたかもしれません。しかし、サブスクリプションで顧客ごとに毎月請求が発生し契約件数が増えていくと、手動による管理では手間が増え、ミスも発生しやすくなります。単純な数字の入力ミスや更新漏れもあれば、件数が多すぎることで請求漏れが発生したり、営業と経理など部署間での連携がうまくいかず、思わぬミスが発生したりすることもあるでしょう。このような手間やミスを減らすうえで請求代行会社を利用した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。

人手不足解消・コスト削減が可能

請求代行会社を利用することで、代金回収やその確認、入金消し込みなどの作業を委託できるため、管理系の人手不足を解消したり、人件費を削減したりできます。委託にかかる費用と、請求管理における社内のリソースや質とのバランスを見て、利用するか検討するとよいでしょう。

自動化により人的ミスが減り、現場の負担が軽減

請求代行を導入することで、顧客の契約状況や利用プランをシステム登録すれば、請求書の発行まで自動化することができます。それにより営業や管理系部署の現場の負担が大幅に軽減されます。

請求締め処理を自動化

サブスクリプションは毎月の継続課金である一方、請求金額が利用状況によって異なるケースも多いです。請求代行を利用することで、毎月変化する課金計算、複雑な原価配賦やレベニューシェアの計算が不要になり、人が介在する必要がなくなります。顧客の利用状況と請求代行のシステムを連携させ、請求の締め処理までを自動化できるため、請求のオペレーション効率が飛躍的に高まるでしょう。

まとめ

サブスクリプションサービスは顧客との継続的な関係を構築し、新たな自社のサービス開発にも役立てられるなど多くのメリットがありますが、一方で請求をはじめとしたバックオフィス業務の負担が非常に高くなることも把握しておく必要があります。サービス開始をする前に、請求に関する一連の業務を自動化・効率化してくれる請求代行サービスの利用を検討してみるとよいかもしれません。